前にも書いたけれど、東南方向の隣地に立派な杉林がある。 だいぶ年数を経ているような高い杉の木が、カギ状に隣接し、 そのため、冬には我が土地に当たる朝日をじゃまする存在だった。 広い土地なのに、雪がなかなか消えないのも気になっていた。 しかも私は、重症のスギ花粉症だ。 何度か、買い取るから杉を伐って欲しい、もしくは土地ごと売って欲しい、 と、地主に交渉したけれど、いい返事はもらえなかった。 先祖が植えた百年を越すような杉を、自分の代で伐る気にはなれなかったのだろう。 もう無理かな、このまま家を建てるしかないかな、と設計の打ち合わせを始めた頃、 なんと、その場所を譲ってくれることになった。(バンザイ!) この土地を手にしてから六年目、交渉しはじめてから三年が過ぎていた。 とても全部は買えなかったけれど、それでも450坪もあった。 そんなにあるとは思ってもみなかった。 結果、とうとう総敷地が1,200坪になってしまった。 こんな広大な土地が欲しかったわけではなく、ただ日照を確保したいだけだったのに。 ・・・これで、家を建てる資金がまた少なくなってしまった。 でも、舞いあがるほど嬉しかった。 待っててよかった、と、働きかけてくれた人に感謝している。 これも、頻繁に通い、地元の人たちと仲良くしてもらったおかげだった。 「ますます、いい土地になるわね」と、近所の人。 不動産屋さんは「こんな土地はなかなか出ないよ。田舎暮らししたい人は、こういう土地を欲しがるんだよ。 売る気になったら、すぐに売れるからね」なんて言っていた。 モチロン売る気なんて、これっぽっちもない。 気分は、いっきにセカンドハウスの建築に向かって走り出したのだった。
by nasutombo
| 2008-08-26 21:13
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