通う日々

いつ家が建つか、いっこうに目途はたたなかったけれど、
せっせとこの地に通う日々は、とても楽しかった。
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オットは、単身赴任先からいったん帰宅して、その足で那須に向かう、なんて日もあった。
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草刈り・野菜作り・薪割り・・・いずれも身体のみ使う作業の連続。
室内で座ってばかりの都会人には、かなりシンドイ週末だったけれど。
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あちこち虫に刺され、汗だくになって、疲れ果て・・・
ときどき、何やってるんだろう、と思うことさえあったけれど、
いっぱうでは、都会の雑音の無い中の作業は、
ふだんの仕事の煩わしさも忘れさせ、ストレスから解放してくれた。
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いつの季節も、自然の織りなす景色に癒されるのだった。
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# by nasutombo | 2008-09-06 15:47 | その他 | Trackback

東京の家

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もう、九年前にもなる東京の家つくり。

夫は、ハウスメーカーに頼むつもりだったらしい。
私は、自分たちだけの、世界にたったひとつの家が欲しかった。

でも、どうやって設計してくれる人を見つけたらいいのだろう。

その頃はまだブログなどは無く、雑誌や本・ネットで探すしかなかった。
近くの図書館にも、何ヶ所かハシゴしたりした。
一度だけ、ふたりで建築家の見学会に行ったことがある。
でも、その場で初めて建築家なる人と話をしたけれど、なにかピンとこなかった。
また、知人の建築家は地元の工務店と密着しすぎていて、頼む気がしなかった。

そうして、ようやくコンタクトをとったのがMさんだった。

ところが当日、名前は同じだけれど、まったく違う人だったことに気がついた。
なんてことだ!と、自分のそそっかしさを悔いた。
(想定していた人は、南欧風の家つくりが得意の、売れっ子建築家だった。)

でも、そんな気持ちはおくびにも出さず、ファイルの写真を見せてもらったり、
いろいろ話をしていくうちに、ものに対する視点が似ているような気がしてきた。
本当は日本の風土に合ったさり気ない家がいいのかも、とも思えてきた。

夫が不在だったこともあり、翌週、設計した家を見学させてもらった。
その家は、ゆったりとおおらかで品があり、暮らし方ともども別世界のようだった。
住まい手と建築家との関係も、なかなか好感が持てた。

こんな素敵な暮らしはできないだろうけど、ちょっと背伸びしてみよう。
なにより、心地よい家に暮らしたい・・・。
やっぱりMさんにお願いしよう、と帰りの車中でふたりの意見が一致した。
残念だけど、南欧風の家は、私達には似合わない。

勘違いから出会った建築家Mさんとは、こうやって関わるようになった。
初めての家つくりは、今までにないおもしろい日々だった。
違う職種の人たちとの会話や、想像と現実のギャップを埋めるやりとりも、楽しかった。

一年後出来上がった家は、当時のMさんの代表作にもなったようだった。
「いい家だねえ~」と、しきりに言っていた。
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# by nasutombo | 2008-09-02 22:35 | その他

杉林

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前にも書いたけれど、東南方向の隣地に立派な杉林がある。

だいぶ年数を経ているような高い杉の木が、カギ状に隣接し、
そのため、冬には我が土地に当たる朝日をじゃまする存在だった。
広い土地なのに、雪がなかなか消えないのも気になっていた。
しかも私は、重症のスギ花粉症だ。
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何度か、買い取るから杉を伐って欲しい、もしくは土地ごと売って欲しい、
と、地主に交渉したけれど、いい返事はもらえなかった。
先祖が植えた百年を越すような杉を、自分の代で伐る気にはなれなかったのだろう。

もう無理かな、このまま家を建てるしかないかな、と設計の打ち合わせを始めた頃、
なんと、その場所を譲ってくれることになった。(バンザイ!)
この土地を手にしてから六年目、交渉しはじめてから三年が過ぎていた。
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とても全部は買えなかったけれど、それでも450坪もあった。
そんなにあるとは思ってもみなかった。

結果、とうとう総敷地が1,200坪になってしまった。
こんな広大な土地が欲しかったわけではなく、ただ日照を確保したいだけだったのに。
・・・これで、家を建てる資金がまた少なくなってしまった。

でも、舞いあがるほど嬉しかった。
待っててよかった、と、働きかけてくれた人に感謝している。
これも、頻繁に通い、地元の人たちと仲良くしてもらったおかげだった。

「ますます、いい土地になるわね」と、近所の人。
不動産屋さんは「こんな土地はなかなか出ないよ。田舎暮らししたい人は、こういう土地を欲しがるんだよ。
売る気になったら、すぐに売れるからね」なんて言っていた。
モチロン売る気なんて、これっぽっちもない。

気分は、いっきにセカンドハウスの建築に向かって走り出したのだった。
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# by nasutombo | 2008-08-26 21:13 | プロローグ | Trackback

草刈りだけの土地だったけれど

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道ができたおかげで、気楽にこの地に入れるようになった。
ヤブだらけだった土地が、にわかに身近な存在になってきた。

夏には、テントを張って寝泊りもした。
すぐそばの川でホタルを見つけ、大喜びもした。

家を建てるお金ができなかったから、相変わらずの草刈り作業だけのこの頃、
東京の暮らしは開き直って、隣を気にしなくなってきた。
それに、いざとなればこんな逃げ場がある、こんな広い土地がある、と思えるだけで、
おおらかな気持ちになれたのだった。

地元の農家や、田舎暮らしをはじめた近所の方との交流も、楽しかった。
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この土地を仲介した不動産屋さんは、全国の田舎暮らしを支援する会社の支店だった。
農家を兼ねるその人は、ただ不動産を売ってお終い、ではなく、
味噌作り、こんにゃく作り、蕎麦打ちなどの、様々なイベントを企画してくれた。
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その場で親しくなった移住の先輩たちに、いろいろな情報ももらえた。
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行くたびに、自宅に誘ってくれたり、山菜取りに誘ってくれたり、野菜の差し入れをしてくれたり・・
そんな声かけが、とても嬉しかった。
都会にはない温かなふれあいで、ますますこの地に惹きつけられた。
ここにして本当に良かった、と思うのだった。
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# by nasutombo | 2008-08-20 22:41 | 遊ぶ

変わる土地

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その土地を購入してまもなく、隣接している南側の200坪を買ってくれないか、
と、不動産屋さんに頼まれた。
東側の杉林がうっとしくて、なかなか買い手がつかなかったらしい。
資金的にまったく余裕がなかったけれど、目の前に家が建つより・・・と追加してしまった。

この土地の代金のおかげで、家を建てる計画が少し遠のいてしまった。
以来、750坪に増えてしまった地面の、家族総出の草刈り作業が続くのだった。

そして三年後、夫が単身赴任先から戻ったのを機に、下の道路からの進入路をつけた。
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斜面の中ほどに大きなモミの木があったので、それを避けるような道にしてもらった。

進入路作りで出てきた土は、百年以上の落ち葉が積もり、優れた腐葉土だった。
一段下がった田んぼ側の土地が、いちばん日当たりがよく、
そのため、背たけほども伸びた草にいつも苦労させられていたので、
そこに、この腐葉土を入れ、畑にする事にした。
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とりあえず、畑にはお遊び程度の種を播く。
こうやっておけば、収穫は少なくても、いつかは柔らかい土に変わっていくだろう。
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# by nasutombo | 2008-08-17 12:26 | プロローグ