工務店に預けてある材で、カウンターやテーブル・棚などに使う用材選びをした。
これも、自前の材を使う家作りならではの楽しい時間だった。 厚くて木肌のきれいな材を選ぶと、棟梁が年輪が密じゃないから良くない、と言う。 私たちはそんな事に気がつきもしなかったが、さすが長年木を扱ってきた職人さんだ。 そうやって、ああだこうだと迷ったことも、今ではとても懐かしい。 いまは市場で安価になってしまった杉材だが、年輪の詰まった分厚い板はみごとだった。 たぶん、製材工場でもなかなか見ることのないものかもしれない。 壁は漆喰。 ある日には、どんな塗り方をするのか、左官屋さんが見本を持ってきてくれた。 この塗りならどんな感じになるのか・・・イメージがなかなかふくらまなかった。 全体的に木面があらわな室内なので、ハケ跡がうるさくないほうがいいだろう、 と、おとなしめの塗り方にしてもらったけれど、これは物足りなかったかも。 秋から冬にかけて何度も現地に通い、そのたびに大量の写真を撮った。 大工さんも増え、進化していく建物を見るのがとても楽しい日々だった。 その間に、建築家のMさん達と、落ち葉焚きで芋を焼いたり、薪作りや薪集めに行ったり Mさんの山荘で飲み会をしたり・・・ 打ち合せ以外に、楽しい時間のおまけもあったのだった。 #
by nasutombo
| 2010-01-14 23:46
| 建築綴り
さて、工事は順調に進んだか、と言えばそんな事は無かった。
最初の数ヶ月は、いつも棟梁がひとりっきりだった。 ひとりでは効率が悪いだろうなあ、とちょっと不安になった。 訊けば、他の現場が遅れているのだとか・・・。 この工務店は工期が伸びるのが常だと聞いてはいたけれど、 できれば、新年は新しい家で迎えたい。 そんな気持ちが伝わるのか、 冬が近づいて日も短くなり、大工さんは電気をつけてまで頑張ってくれてた。 敷地でヤブを整理していた夫が、夕方になって焚き火をした。 電灯の明かりと同じような焚き火の明かり・・・いい感じ♪ と写真に撮った。 これも、建築中ならではの写真になったと思う。 #
by nasutombo
| 2010-01-13 23:14
| 建築綴り
その苦労して耕した場所で、最初に作ったのが「蕎麦」だった。
8月に、農家の友人から少しだけ種を貰って撒いてみた。 ま、ほとんど遊びの世界だ。 そして1週間後、早くもこんなに芽が育っていた。 蕎麦は成長が早い。 嬉しいことに、上棟祝いの日に花が満開になった。 今回初めてカメラのファインダーから覗いて、その美しさに驚いてしまった。 白い花の風景は何度か見たことがあったけれど、そのひとつひとつがこんなにも綺麗とは・・・。 サクラの花にも似て、繊細で可憐で優しくて・・・。 さて、9月、いよいよ収穫の時期になった。 でもやっぱり素人。 効率よく実が入っていなくて、選別がかなり大変だった。 で、根性の無い私たちは、懲りて一年限りの蕎麦作りとなってしまった・・・。 ま、キレイな花を見られただけで大満足だったから、ヨシとしよう。 この蕎麦の花は、こぼれ種から翌年にもあちこちで見られるようになった。 #
by nasutombo
| 2010-01-10 23:54
| 菜園
伐採して広い空き地になった処を、どう活用するか。
杉の根っこは腐ってしまうまでそのまま残ってしまうけれど、それにしても広い。 その一部を畑にしようと、基礎作りの業者に機械でひと掘りしてもらったけれど、 そのあとは、人力で耕すしかない。 クワで掘っていくと、出てくる出てくる・・・笹や草の根っこ。 これだけで、焚きつけになりそうだった。 ただひたすら地面との格闘・・・。 そして、日が暮れる頃、ようやく畑らしくなった。 ふぅ・・・。 また、農業用水の土手に、紫陽花を植えていった。 (目印の支柱も立てた。) 草刈りの軽減のためでもあったけれど、そのうち土手が紫陽花でいっぱいになるのを夢見ている。 #
by nasutombo
| 2010-01-10 22:13
| 菜園
棟上の日程を聞いたのは、その1週間前だった。
平日にやるという。 東京の家では土曜日だったので、当然今回も、施主の仕事の都合に合わせてくれるものだと考えていた。 まあ工務店の都合もあるのだろうが、ちょっとガッカリだった。 棟が立ち上がる感動のシーンを見てみたかった、と今でも思う。 その3日後の9月13日、近所の人も招いて上棟のお祝い会をした。 久しぶりに現地を訪れ、あの大黒柱ががっちりと組み合わされている姿に感動してしまった。 ロフトの場所にあがって、工務店の社長が祝詞をあげてくれた。 餅まきこそしなかったけれど、手作りの花瓶つきの花や、お酒や漬け物など差し入れてくれた。 もしかしたら屋根勾配の向きが間違っているのではないか・・・と心配した人もいたらしい。 Mさんが、模型をみせながら、集熱のための勾配だと説明する場面もあった。 ダイニングになるスペースで、楽しい宴だった。 私たちがこの土地を買った後から、次々に家を建てて移り住んだ人たちばかりだったから、 出遅れていた私たちの仲間入りを、とっても喜んでくれた。 私はちょっと興奮して、ハイになっていたような気がする。 #
by nasutombo
| 2010-01-10 00:39
| 建築綴り
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